一般会計の外側に、もう174億円あります
市の予算は465億円、とよく言われます。でもそれは「一般会計」の話で、その外に介護・国保・後期高齢者医療で174億円、さらに病院と水道が別にあります。高齢化がいちばん出るのは、外側のほうでした。
前に、米沢市の一般会計465億円の中身を追いました。あのとき、ひとつ気になったことがありました。 「一般」会計というからには、一般じゃない会計があるはずです。
調べたら、ありました。しかも小さくありませんでした。
3つの「特別会計」
目的を決めて、お金の出入りを一般会計と分けて管理するものを特別会計といいます。 保険料を集めて給付に使うようなものは、ほかのお金と混ぜると何がいくら足りないのか分からなくなるので、 別の財布にしてあります。
米沢市の主な特別会計(令和5年度決算・歳出)
- 介護保険事業87.6億円
- 国民健康保険76.4億円
- 後期高齢者医療10.2億円
市が回しているお金の全体像
一般会計
約440〜466億円
市税・交付税などが原資。いちばんよく出てくる数字
特別会計
約174億円
介護・国保・後期高齢者医療。保険料と公費で回す
企業会計
病院・水道・下水道
料金収入で回すのが原則。足りないぶんは繰入金
「市の予算は◯億円」と言うときは、たいてい一番左の話をしています。
ここに、高齢化がそのまま出る
高齢化率(65歳以上の割合)
| 年 | 高齢化率 | 65歳以上の人数 |
|---|---|---|
| 1980年 | 10.9% | 10,091人 |
| 2000年 | 21.0% | 20,022人 |
| 2010年 | 25.8% | 22,898人 |
| 2020年 | 31.4% | 25,259人 |
| 2050年(推計) | 43.4% | — |
ひとつ気をつけたいのは、高齢化率が上がる理由が2つあることです。高齢者が増えることと、若い人が減ること。 米沢では65歳以上の人数も増えていますが、率が大きく動いているのは、分母である総人口が減っているからでもあります。
介護のお金は、膨らんでいるのか
「介護のお金がどんどん膨らんでいる」という言い方をよく見かけます。 直近3年の決算を見ると、そう単純でもありませんでした。
介護保険事業特別会計の歳出(決算)
- 令和3年度
- 89.0億円
- 令和4年度
- 86.3億円
- 令和5年度
- 87.6億円
3年で見れば横ばい。40年で見れば、高齢化率は10.9%から31.4%へ。どの長さで切り取るかで、まったく違う話になります。 「膨らんでいる」も「横ばいだ」も、同じ資料から出てきます。
確かめるなら、9月です
これらの数字は、毎年9月の定例会で決算として議会にかけられます。 令和8年9月定例会では認第1号から第13号までの13件が認定にかけられ、 決算特別委員会が9月10日から4日間ひらかれます。
一般会計だけを見ていると、この174億円は視界に入りません。 「市の予算は465億円」という言い方は、まちがってはいませんが、続きがあります。
この記事が見たもの出典 4 件。ここに書いた事実は、すべてこの資料から取っています
- 1.米沢市の統計 2024特別会計の決算額、人口と高齢化率。
- 2.国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」(令和5年12月推計)2050年の高齢化率の推計。
- 3.米沢市議会「令和8年9月定例会の提出予定議案」認第1号〜第13号の決算認定。
- 4.米沢市議会 決算特別委員会一般会計・特別会計・企業会計を審査する委員会。
リンク先は米沢市など、それぞれの発行元の公式ページです。 このノートの書き方に納得がいかないときほど、こちらを直接見てみてください。
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