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説明の詳しさ
数字で見る米沢

9万5千人だったまちが、いま7万2千人

米沢の人口はピークから2万3千人減りました。ただ「若い人が出ていくから」という説明は、数字で見ると半分だけです。減っているいちばん大きな理由は、別のところにあります。

2026年5月8日読むのに9分くらい数字は2026年5月8日時点

米沢市の人口は、令和8年5月1日の住民基本台帳で72,721人です。 いちばん多かったのは平成7年(1995年)の95,592人なので、30年で2万3千人ほど減りました。 中学校ひとつぶんが毎年消えていく、という言い方がされることもあります。

ただ、その「減り方」の中身を見たことがある人は、たぶん少ないと思います。 調べてみたら、思っていたのと理由がちがいました。

まず、40年ぶんを並べてみる

米沢市の人口と、高齢化率

年人口65歳以上の割合
1980年92,823人10.9%
1995年95,592人18.5%
2010年89,401人25.8%
2020年81,252人31.4%
2026年72,721人—
1995年までは増えていました。減りはじめてから30年です。高齢化率は、同じ40年で3倍近くになりました。出典:米沢市の統計 2024(国勢調査・住民基本台帳)

減り方には、2種類ある

人口の増減は、2つの足し引きでできています。生まれた人と亡くなった人の差(自然動態)と、入ってきた人と出ていった人の差(社会動態)です。

「若い人が出ていくから減る」というのは、後者の話です。では実際、どちらが大きいのか。

生まれた人と、亡くなった人

出生数(令和4年)
420人
10年前は608人
死亡数(令和4年)
1,277人
差し引き
−857人
1年で
出生数は10年で3割減りました。死亡数はおおむね1,100人前後で、令和4年は1,277人です。出典:山形県保健福祉統計年報(人口動態統計編)/米沢市市民課

自然動態だけで、年に857人減っています。一方、転入と転出の差は年に300〜500人ほどです(令和2年は転入2,169人・転出2,437人で、差は268人)。

つまり出ていく人を全部止めても、減少は半分も止まりません。 「若い人が出ていくから」は、まちがってはいませんが、いちばん大きい理由ではありませんでした。

それでも、20代は出ていっている

とはいえ社会動態を無視していいという話ではありません。年齢ごとに見ると、はっきりした形が出ます。

2024年の転入・転出(年齢別の差し引き)

年齢転入転出差し引き
0〜9歳75人94人−19人
10〜19歳197人110人+87人
20〜29歳552人621人−69人
30〜39歳204人253人−49人
40〜49歳95人134人−39人
10代だけがプラスです。20代でいちばん大きく減り、そのあとの年代もずっとマイナスが続きます。出典:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」(2024年)

10代でプラス87人、20代でマイナス69人。入ってきて、出ていっています。なぜそうなるのかは、人口ピラミッドを見るとすぐ分かりました。

20代前半だけ、男性が2倍近い

  • 15〜19歳・男1,895人
  • 20〜24歳・男3,047人
  • 25〜29歳・男1,713人
  • 20〜24歳・女1,751人
令和2年の国勢調査。前後の年代と比べて、20〜24歳の男性だけが膨らんでいます。出典:総務省統計局 令和2年国勢調査(年齢別人口)

山形大学工学部が米沢キャンパスにあります。この山は、そのまま在学中の学生です。 25〜29歳では元の水準に戻っているので、卒業と同時に、山がそっくり消えていることになります。

この先の見通し

国の研究所が出している推計

  1. 2026年

    72,721人

    いま(住民基本台帳)

  2. 2035年

    67,163人

    高齢化率36.8%

  3. 2040年

    62,506人

    高齢化率39.6%

  4. 2050年

    53,112人

    高齢化率43.4%。2.3人に1人が65歳以上

推計であって、決まった未来ではありません。ただ、市の計画はこの数字を前提に立てられています。出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」(令和5年12月推計)

学校をいくつにするか、公共施設をどれだけ残すか、除雪の体制をどう組むか。 議会で出てくる話の多くは、この推計を横に置いて議論されています。統合中学校の話も、もとをたどればここにつながっています。

この記事が見たもの出典 5 件。ここに書いた事実は、すべてこの資料から取っています
  1. 1.米沢市の統計 2024人口推移、高齢化率、出生・死亡・転入・転出。
  2. 2.総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」(2024年)年齢階級別の転入・転出。
  3. 3.総務省統計局 令和2年国勢調査5歳階級・男女別の人口。人口ピラミッドはここから。
  4. 4.国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」(令和5年12月推計)2035年以降の推計値。
  5. 5.山形大学工学部(米沢キャンパス)20代前半の山の理由。

リンク先は米沢市など、それぞれの発行元の公式ページです。 このノートの書き方に納得がいかないときほど、こちらを直接見てみてください。

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